特定商取引法の正式名称は <カタログ・家庭・法律>

「特定商取引に関する法律」。昭和51年法律第57号。消費者が相手となる取引は、つねに店舗で行われるとは限らない。

家庭や職場を訪問したり、街頭で呼び止めたり、電話をかけたり、カタログを送ったりして、商品やサービスを宣伝し、さまざまな方法を用いて取引を勧誘することがよく行われる。

そのような特殊な形態の販売では、消費者が自由な意思で購入を決定できない場合や、不当な内容の契約が締結される場合があり、ときには悪質な行為と結び付いて消費者に被害を及ぼすことがある。

そこで、1976年に「訪問販売等に関する法律」が制定され、同法によって、無店舗販売を主とした特殊な形態の販売が消費者保護のための特別の規制に服することになった。

その後、被害の実情にあわせて規制対象が拡大され、同法は2000年の大改正にあたり現在の「特定商取引に関する法律」に改名され、この法律が特定商取引法と略称されている。

特定商取引法は、さらに、2004年改正等を経て、2008年に改正がなされている。

特定商取引法は、トラブルが生じやすい特定の取引類型を規制対象としている。

その類型には、無店舗販売取引として、「訪問販売」「通信販売」「電話勧誘販売」があり、継続的な役務提供取引として、「特定継続的役務提供」があり、個人ビジネス勧誘型取引として、「連鎖販売取引」「業務提供誘引販売取引」がある。

これら6類型の取引の規制のほかに「ネガティブオプション」の規制がある。

なお、同法の適用対象について、政令で指定された商品、権利および役務の取引とする指定制が採用されていたが、2008年の改正では多くの取引類型について指定制を廃止して、あらゆる商品と役務を適用対象としたうえで、適用対象から除外される取引を個別に規定することとされた。

また、2008年の改正では、高齢者をねらった過量販売等の頻発状況に対応するとともに、適格消費者団体による差止請求権を規定している。

同法は、業法ではあるが許認可・登録等の開業規制はなく、一定の形態で取引をする販売業者の行為規制を設けている。

したがって、行為規制を遵守すれば同法の規制対象たる取引についてはだれでも自由に事業活動ができる。

同法の行政規制ルールである行為規制には、正確な情報の開示を図る広告規制として、広告の表示義務、誇大広告の禁止、迷惑メール規制があり、開示規制として、財務内容の開示、契約書面交付義務の定めがあり、その他の行為規制として、氏名等の明示義務、不当な勧誘行為の禁止がある。

販売業者が違法・不当な販売を行った場合における業務停止命令等の行政権限が強化されている。
update:2010年02月25日